13年間 車イス生活だった親父さん
私の父は、60歳の時に重症の脳溢血(脳幹付近からの脳内出血)を起こし、2年に渡る長い入院生活の後、左半身麻痺の状態で家に戻り、73歳で他界するまで13年間車イス生活でした。
ドライブが大好きだった親父さん
父は40歳を過ぎたころ、一念発起して運転免許を取得して、勤務先の部下から譲り受けた中古車を皮切りに、何台もクルマを乗り継ぐクルマ好きになり、家族を乗せてよくドライブ旅行にいったものです。
車イスになってもドライブは大好き
車イス生活になってからは、週末に息子である私が父を助手席に乗せて、小一時間のドライブすると、とても喜んでくれました。
「カラダが不自由になっても、外に出ることは大切」と実感したのが、私が介護タクシーを始めた原点になります。
第二の人生として
長いサラリーマン生活を少し早めに卒業し第二の人生を考えた際、迷いなく介護タクシーを個人事業として始めることとしました。
年齢や病気・ケガのせいで、ちょっと体が言うことを聞かないがために、なかなか自由に外に出かけられない、そんな方の外出を少しだけお手伝いしようと思った次第です。
そのための介護の資格やタクシーの二種運転免許は、サラリーマン時代に土日を潰して学校に通って準備しました。
介護タクシーを使ってみてください
父は73歳で他界しましたが、昭和7年生まれ(90歳)の母はシルバーカー(歩行器)を使えばなんとか自分の足で歩ける状態(要介護2)で、まさに「介護タクシー」のお世話になる状態です。
人間、誰でも年を取ればあちこちガタがきて、個人差はあれども機能が落ちていくのは必然です。
足・腰・膝・腕・肩・・・、どこかが痛くて外に出掛ける機会が減ってしまうのは、とてももったいないし、ココロにも良くないと思います。
私の母も、車イスを積んでクルマでショッピングセンターに連れて行くと、目が輝きます(笑)
お年を召した方や、お身体のどこかに障害がある方など、普通のタクシーでは不安や支障があれば、ぜひ介護タクシーを利用してみてください。
私は単なる介護タクシーの運転手で、お客様とは「赤の他人」ですが、気持ちは「身内」「遠い親戚筋のおっちゃん」くらいのつもりで接しています。
皆さんがどんどん外に出て、人生をエンジョイするお手伝いを少しだけできれば、と願っています。